Keyword

VR/メタバース教育,身体感覚,錯覚応用工学,五感インタフェース,経皮電気刺激,疑似体験,行動変容,人間情報システム

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研究内容

東京大学の雨宮研究室は, 連携研究機構バーチャルリアリティ教育研究センターに拠点を置き,情報基盤センターや大学院情報学環・学際情報学府,情報理工学系研究科に所属する研究者によって,人間と情報世界を継ぎ目なく結合する技術体系の確立を目指し,メタバース分野,VR(バーチャルリアリティ)分野,ヒューマン・コンピュータ・インタラクション分野,認知心理学分野,人間能力拡張分野を横断した研究に取り組んでいます.VR技術は臨場感溢れる映像立体音響などによってゲーム・アミューズメント分野に広く使われるようになってきました.技術の成熟に伴って,リモート活動の一部や職業訓練・現場の疑似体験など活用範囲も広がっています.VR技術が教育に導入されれば,一人称で体験したような効果による新たな教育・訓練方法が生まれると期待されます.

近年のVRブームは低廉で高性能なHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の登場が牽引してきました.しかし,VRはHMDだけではありません.人間は視覚だけでなく五感をフル動員して情報を受け取り,過去の記憶や経験と照らし合わせ,体を動かし動かされて事象を「体験」しています.その意味で,いわゆるVRゴーグルだけでなく,様々な体験を生むことのできる提示技術が真のVR体験には欠かせません.そのためには人間の情報処理や脳・体の特性を深く理解する必要し,工学的に応用可能にする必要があります.機械,電気などの様々な感覚提示技術によって感覚情報の流れを改変・編集することができれば,等価的なリアリティを自由自に産み出すことができます.VRゴーグルに加えて様々な体験を生むことのできる提示技術を開発し,幅広い世代・分野の人間の能力を大幅に拡張することを目指します.こうした研究開発を通じてVR研究における国際的なイニシアティブを確立し,VRを活用した先進的教育システムの導入を推進することを目指しています.

2021/12/10 第44回 大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」での講演「VR/メタバース講義の実践と課題」

VR技術を活用したオンライン授業の実施

新型コロナウィルス感染症 (COVID-19) の世界的な拡大に伴い,国内のほぼすべての高等教育機関で対面講義から遠隔講義への変更を迫られています.離れた場所にいる受講者を対象として行われる遠隔講義では,受講生を飽 きさせずに積極的な授業参加を促す工夫が必要になりますVRセンターでは,VR技術を使ったオンライン授業や,メタバース上でオンライン授業2020年から行っています.遠隔講義が一般化し,様々な課題が明らかになった今,VR 技術が実現できること,実現できないことを受講生のフィードバックを通じて,リモート講義への適用可能性について議論・研究しています.

VRChatでのVR講義

VRChatを使った講義を実施しました (2021.6.24, 講義名:ヒューマンインタフェース/メディア情報学, 担当教員: 雨宮, 協力:青山, 伊藤, 小柳, 栗田, 佐久間).VRChat内で講義室を作り,錯視体験も可能なWorldを構築し,Zoom とのハイブリッド講義を実施しました.

HubsでのVR講義

Mozilla Hubsを使った講義(大学院)を実施しました(2020.7.9, 講義名:複合現実感システム/メディア情報学, 雨宮担当回).Spokeを使って東大の赤門モデルを読み込んだRoomを作成し,センター教員(雨宮, 青山, 伊藤)で協力して授業を行いました.受講者数が100名近いため,複数のワールドに分けて実施しました.また,単にスライドの授業をVR空間で実施するだけではなく,全天周映像の体験・解説などもあわせて実施しました.

clusterでのワールド(少人数授業用ワールド)

clusterでのワールド(カフェ交流用ワールド)

リンク

共同研究

吉本興行株式会社/FANNY

三井不動産株式会社

三菱電機株式会社

過去の共同研究(抜粋)

連絡先

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東京都文京区本郷 7-3-1 工学部1号館501, 502号室

Tel: 03-5841-3766
Mail: info [at] vr.u-tokyo.ac.jp

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